- ことばの種(STさんのつぶやき)
水遊びは好きだけど
Aちゃんは水遊びが大好きです。
園庭で遊んでいても、大人の隙を見て水道にダッシュ!
(水道で遊んではいけないことを知っているので、虎視眈々と隙を狙います。)
でも、プール遊びはお好みでないようです。
水着の上から、水がかかると、「みず…(濡れちゃって、いやだよ)」と、とても悲しい表情で訴えます。
プールに興味はあるようすだけれど、お友だちの遊ぶ水しぶきがかかるのを警戒してか、遠巻きにして近づこうとしません。
水遊びは好きなのにねえ…
ご家族も職員も首をひねります。
どうしてプールが嫌なのかな?
Aちゃん自身からの説明はないけれど、こういうことなんじゃないかな?と思うことがあります。
Aちゃんは普段から、着ているお洋服がお水などで濡れると、すぐに着替えたいとアピールすることが多いです。
靴下をはかずに靴をはくことが苦手です。
(以前は、上靴をはくことも苦手でした。)
帽子のゴムも気になって、引っ張ったり、カミカミしたりします。
…もしかしたら、お肌に触れる感触に、少し過敏さがあるのかもしれません。
自分の手で、直接、水を触るのは楽しくても、濡れた水着やラッシュガードの生地が、肌に貼り付く感じが、不快なのかな?と思います。
素足とサンダルの間に、砂や水が入り込むザリザリとした感触も、嫌なのかもしれません。
思わぬタイミングで、水が飛んできてお顔が濡れるのも、びっくりします。
加えて、いつもよりワイワイと盛り上がる、お友だちの様子も、Aちゃんにとって落ち着かない要素なのでしょう。
もし、そうだとしたら、水着の感触については、すぐに解決するのは難しいかもしれません。
(身体にぴったり付くような、ジャストサイズのものや、面積の小さいデザインを選ぶと、少しはちがうかもしれませんね。)
サンダルについては、足裏の怪我ややけどのないように、対策をした上で、裸足であそんでもいいかもしれません。
「濡れてもいい靴」を用意して、靴をはいてもらうのも1つの方法です。
お友だちの遊んでいるものとは別に、小さなビニールプールやたらいを用意して、少し距離をとり、静かに水に触るところから慣れていくのはどうでしょう?
Aちゃんにとっての、プール遊びが苦手な理由が、本当にこれらのことかどうかは、わかりません。
(いつか、大きくなったら、お話ししてくれるかな?)
上に挙げた対応で、Aちゃんがプール遊びを楽しめるかどうかも、やってみないとわかりません。
保育園・幼稚園などで、それらの対応がとれるかどうか(他のお子さんとの兼ね合いや、安全が確保できるかどうかということもあるので)という問題もあるでしょう。
それでも、ただ「あの子はプールが嫌いなんだね」「水遊びはするくせに」「みんなと同じことができなくて、困る」と断じてしまうのではなく、「こういうところが苦手なのかな?」「こうしたら楽しめるかな?」「これはがんばってほしいな。でも、ここまでなら、希望に沿えるよ」と、大人が一緒に考えてくれることが、きっとAちゃんにとって救いになると思いますよ。
余談ですが、私自身も子どもの頃、プールが苦手でした。
理由はたくさんあって、プールの水の塩素の匂いが不快だったこと、水泳帽が頭を締め付ける感覚が嫌だったこと、濡れた水着を脱ぐ時に、身体に張り付いて着替えに時間がかかった(不器用だったので、教室移動に間に合わないことがありました)こと、更衣室がせまくて、友だちとぶつかったり押されたりするのが嫌だったこと等々…
単純に、泳げなかったことも大きかったと思います。
今でも好きではないですが、プールが苦手でも、大人になってから困ることは、そんなにないですよ!
重要なのは「プール遊びができること」そのものではないのです。
(これは、プール遊びだけでなく、園や学校での活動のほとんどに言えることです。)
その活動を通して、何を学べたか、何を経験できたか。
苦手なことがあっても、克服する喜びを知ることができたなら。
ほんの少しがんばってみることができたなら。
次は、もう少しがんばれるという手応えを得られたなら。
今年はできなくても、まあいいじゃないですか。
来年、再来年、楽しめるようになるといいな。
そして、今年のプール遊びが(それ自体は苦手でも)憂鬱なものでなく、
今年の夏を、楽しく過ごせるといいな。