Social Welfare Corporation KUJIRA

  • ことばの種(STさんのつぶやき)

ウズウズします!

先日、地元の体育館に行く機会がありまして…

入り口扉を開けた途端、視界に映るひろ~い空間!

思わず、走り出したくなりました(笑)

デパートの1階。

下りてくるエレベーターの前に立った時、誰も乗っていない瞬間、たまにありますよね?

逆走して駆け上がりたくなること、ありませんか?

物置にしている部屋の中いっぱいに、積み上げた段ボール箱。

胸の高さくらいまで、たくさんたくさん積んでいます。

この上に飛び乗って、忍者みたいに走ったりできないかしら?

もちろん、実行はしませんよ!

私は、大人ですからね。

…でも、決して運動が好きな方ではない、すっかり大人の私ですら、やってみたくてウズウズするんです(笑)

身体を動かすのが大好きな幼児だったら、もっと気分が高揚するでしょうね。

実行した場合に何が起こるか(転んで痛かったり、恥ずかしかったり、大人に叱られたり…)、経験が少なくて、想像しにくい分、反射的に身体が動いてしまうかもしれませんね。

「うちの子はやっちゃうけど、よその子はそんなことない」?

そうかもしれません。

「ウズウズ」の強さにも、「よし、やるぞ!」と動くまでの速さにも、「でも、やらない」という判断ができるまでの発達にも、個人差がありますから。

でもね、そういう場面で、子どもが全く「ウズウズ」しないことも、それはそれで、ちょっと心配なものですよ。

(ゆっくりさんな子どもの場合は、周囲の色々なことに興味がわいてくる前に、自身の身体能力だと無理かも?怖い!という判断力の方が先に育つこともあります。大人が、その子にとって負担なく挑戦できる遊びを用意してあげればいいだけです。それは、別に悪いことではないですよ。)

広い場所があれば走りたいし、高い所には上りたい!

クレヨンがあれば描きたくなるし、ハサミ✂️があればチョキチョキしたくなる!

これらは普通のことだし、いわゆる「普通の子」「お利口さん」だって例外ではありません。

それでも、それをしないのは、「やっちゃダメ」「しない方がいい」と知っていて、子ども自身が我慢・自制しているからです。

大人が求める「よい行動」をするために、子ども達が努力していることを、私たちは知っておくべきです。

子どもが「よい子」として振る舞うことは、当たり前のことではありません。

その裏側には、その子の頑張りがあるのです。

「できた」時には、きちんとそのことを認め、ほめてあげたいですね。

そして、もし、お子さんが「ウズウズ」を我慢するのが、苦手なのであれば、大人の方でも、ちょっと工夫してみましょうか?

集中して取り組むことが必要な時や、今のお子さんの発達ではまだ危ないのなら、つい触りたくなるような、魅力的なものは、目につかないようにしましょう。

蓋のできる箱にしまったり、布などで覆っておくだけでも、すぐに視界に入ってくる状態とは、お子さんの行動は、ずいぶん違ってくると思います。

お出かけ等の時には、予め、写真等で行き先の様子を知らせ、望ましい振る舞い・しないでほしい行動を伝え、お約束しておきましょう。

お子さんの行動が、すぐには変わらないように見えても、「これは、今はしないんだな」「ママ(パパ・じいじ・ばあば)は、これをしてほしくないんだな」と、気づくことが、少しずつ行動をコントロールしようとする気持ちにつながっていきますよ。

…時々、車で通るところに、細い橋の上を走る線路が見えるのですが、いつも、その線路の上を歩いてみたくて、ウズウズします。

まだ自分の行動のコントロールができなかった子どもの頃に、家の近くに線路がなくて、本当によかったと思います。

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