- ことばの種(STさんのつぶやき)
やってみよう♪
センターでは、おやつの時間に牛乳を提供しています。
牛乳、苦手なお子さん(大人も)、少なくないですね。
そらチームのAちゃんも、その1人です。
4月には、1口も飲めませんでした。
今は、「おやつのおかわり(ビスケットやお煎餅1片)があるよ!」と、交渉し、少しずつ飲めるようになってきました。
それでも、初めは、促すと怒ったり、大好きなおやつも「いらない!」と、席を立ったりしてしまっていました。
何事もスモールステップ。
その子が許容できること、やってみようかな?と思えることを大人が見つけてから、少しずつトライしていきましょう。
そこで、牛乳のコップを口元に近づけることができれば、OK!というところからスタート。
そのうち、牛乳が指につくのは許容できることがわかりました。
ある時、指についた牛乳をぺろりとなめたAちゃん。
それからは、(衛生的には△ですが)Aちゃんが、自分から牛乳をなめて「おかわりちょうだい」とアピールするようになりました。
十分に牛乳の味に慣れてから、「ゴクゴクしてみて」と、促してみると…。
コップを手に持って、1口。
ゴックン!
先日は、とうとう全部飲むことができたんですよ!
牛乳を飲めないことに、大きな問題はないのですが、おいしいもの、大好きなものを食べたいという気持ちは、大抵の子どもにとって強い欲求です。
ですから、大人が「して欲しい」ということに、ほんのちょっと応じると、いいことがあった!という経験をするのに、よい機会になり得ます。
牛乳でなくてもいいんです。
無理に飲めなくても(食べられなくても)いいんです。
でも、「食べてみると、おいしかった!」という経験が増えると、少しずつ世界が広がると思いませんか?
その子にとって、大人に応じて譲れるところから。
「大人の促しに応じるのって、悪くないね。」
「ほめられるの、うれしいね。」
と、わかれば、経験できることや楽しめること、また、それらを経験するチャンスを増やすことにつながりますよ。
文責:児童発達支援センター伊予くじらST