くじらの取り組みproject
くじらゲルニカ
園で話をする時、使いたくて使えない言葉がありました。それは「喧嘩」です。園運営し始めた頃、「園でしかできないことってなんだろう」を度々自問しました。兄弟姉妹が少ない昨今、それは「喧嘩ではないか」と答えが出たのですが、今まで「園は喧嘩するところです」とは言えませんでした。
その思いから10 余年。長崎で生まれた当法人は、愛媛、滋賀、兵庫、大阪に加え広島にも仲間ができました。広島、長崎ときたら、両県の出身者は「被爆地である史実を経由して平和」に結びつけます。平和とは『喧嘩して仲直りすること。「仲直り」と対であれば堂々と「喧嘩」という言葉をつかっていいのではないか』。これが今でたばかりの私の結論です。まさに園で使わないことがない「ごめんね(喧嘩)&いいよ(仲直り)」です。
ゲルニカ(Guernica)は世界で最初に無差別空爆を受けたスペインの街です。ピカソはその惨状への抗議を込めてゲルニカを描きました。くじらゲルニカは戦争への抗議企画ではありません。その対の言葉「平和」を希求する企画です。ゲルニカと同じサイズの画材にみんなの思いを描きましょう。できた作品はきっと園児たちの「いいよ」の集まりになるはずです。そしてそれは、保育士さんみんなの「いいね」の集まりにもなるはずです。
2018年 夏
社会福祉法人くじら
理事長 田﨑 耕太郎
基本理念
『くじらゲルニカ』の基本理念は、ピカソの制作した「ゲルニカ」と同じサイズ(3.5m x 7.8m)の壁面に、子どもたちが平和のメッセージを込めて、描くというものとします。
ゲルニカ(Guernica)とは
スペインの画家パブロ・ピカソがスペイン内戦中の1937年に描いた絵画、およびそれと同じ絵柄で作られた壁画である。
現在は、スペイン・マドリードにあるソフィア王妃芸術センターに所蔵されている縦3.5メートル、横7.8メートルという巨大なキャンバスに描かれたモノクロームの作品です。
制作について
- くじらの法人全施設の利用者(4・5歳児、小学生、中学生)と職員でつくります。
- みんなでゲルニカサイズ(3.5m x 7.8m)の作品をつくります。
- 各施設で、木製の立方体(9cm x 9cm x 9cm)に着色をします。
- 集めた皆さんの作品は、壁面に作品として完成させます。