- ことばの種(STさんのつぶやき)
じいじとおしゃべり🎵
Aちゃんは、知っていることばはたくさんあるけれど、大人にわかる形でのことばは、まだ少なめです。
でも、コミュニケーションの力は、ゆっくりながら着実に育っています。
給食を食べ終わった後、「お皿持ってきて」「ピンク(のトレー)がまだ残ってるよ。」の声かけで、絵本を読もうとしていたのを我慢して、お片付けをすることができます。
順番を待つのが苦手(子どもは大抵そうですよね)ですが、「待ってね。」と言われ、少しの時間待つこともできます。そんな時には、職員の手を引き、悲しい顔をして訴えます。
「本当は嫌なんだよ。でも、ぼく、待ってるよ。」
手遊びやダンスなど、大人の動きを真似るのも上手です。
そして、「楽しいね?先生もそう思うでしょ?」というように、視線を合わせて笑いかけます。
したくないことを(しつこく)促すと、「いやだー」らしいことをと言うこともあるんですよ。以前なら、怒っていたような場面です。
Aちゃん、入園した頃は、大人の働きかけや促しへの反応が少ないお子さんでした。
大成長ですね。
この成長の背景には、ご家庭でのあたたかい触れ合いがありました。
私が、特に素敵だなと感じたのは、タイトルにした通り、おじいちゃまとのおしゃべりです。
まだことばの出ない子と、どうやっておしゃべりするの⁉️と思われますか?
いえいえ、Aちゃん、おしゃべりしてるんですよ!
私たち大人が、Aちゃんのおしゃべりを聞き取れていないだけかも…しれません。
(これは、Aちゃん以外のお子さんにも言えることです。大人のことばとは違う、子どもたちなりのことばで表現しているので、大人には伝わらないこと、多いんです。子どもに大人のことばを覚えてもらうだけでなく、大人が、子どもの使っていることばを知ろうとすることも大切ですね。)
Aちゃんのおじいちゃま、素敵なんですよ。
「ぷ、ぷ、ぷ🎵」とか、「ぱっ、ぱっ ぱっ♩」という、Aちゃんの可愛いことばに、同じように「ぷ、ぷ、ぷ🎵」「ぱっ、ぱっ ぱっ♩」とお返事してあげるんだそうです。
Aちゃん、おじいちゃまの顔を見て笑いながら、おしゃべりを続けるんですって。
「楽しいね」「うれしいね」とでも、言っているんでしょうか?
はっきりとした「ことば」でなければ、子どものことば(発声)を真似ても意味がないと思われる方もいるかもしれません。
でも、自分が発した「ことば」に、大人が反応してくれる、「思いが通じた!」という経験そのものが大切なんです。
「真似っこする(してもらう)と楽しい!」ということや、相手と気持ちを共有する喜びを知ることは、コミュニケーションの原動力となりえます。
Aちゃんの場合、こうした楽しい経験を積み重ねたことが、大人の促しに応じてみようかな?という気持ちや、悲しいよ😢、楽しいよ😀と伝えようとする行動につながったのでしょうね。
子どもたちと真似っこをおしゃべりを楽しみましょう!
子どものことば、声を真似ることから始めてみませんか?
ママ(パパ、じいじ、ばあば)が、自分の真似っこしてる!と気づくかな?
もっと、いろんなことを言ってみよう🎵と思うかな?
そして、今度はママたちのことばを真似たり、お話ししたりすることにつながると、うれしいですね。
*今月の画像は、万両。11月〜3月にかけて実をつけます。
児童発達支援センター伊予くじらST